Vponビッグデータインバウンドセミナー九州

2018年6月21日、Vpon JAPANは「ビッグデータインバウンドワークショップ九州」を開催しました。特別ゲストとして、一般社団法人ショッピングツーリズム協会 専務理事/事務局長の新津研一様、日本政府観光局グローバルマーケティング部デジタルマーケティング室長の吉田憲司様を迎え、「ビッグデータがインバウンドに革新性をもたらす」をコンセプトに熱い福岡の一日となりました。

 

「6000万人の旅行者データからインバウンドマーケティングのヒントを探る」
オープニングはVpon JAPAN代表取締役社長の篠原好孝より、Vponの保有する6000万人のアジア旅行者データから九州・福岡を訪問するアジア旅行客の動向を語りました。

Vpon JAPAN 代表取締役社長 篠原好孝

東アジア旅行者(中国・香港・韓国・台湾からの旅行者)の訪日トレンドにおいて、共通している傾向としては7、8月の増加ですが、中国・香港・台湾(韓国以外)からの旅行者では桜を目的とした3月にもピークが見られています。

アプリやWEBの使用から見られる傾向としては、ショッピング関連の情報に触れている台湾人、レンタカー情報に触れている香港人、スマホ決済を求める中国人というような違いが見られています。

広告の反応でみても、化粧品や飲食情報に強い興味が現れる韓国人・台湾人、コンピューターや電子機器に興味が現れる香港人、という傾向になっています。

「分析データをマーケティングアクションへ 〜Vponができること〜」
活用例としては、昨年1年以内に東京都を訪問しているユーザーに対して九州のモバイル広告を配信し次回候補としての訴求を行う、または直近で韓国を訪れたユーザーに日本の旅行情報の広告を配信することで次回の候補に日本が入るようにするといったことが可能です。

VponのトラベルDMPでは上記のような施策もそうですが、「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」といった旅行客の状態に合わせて効果的にアプローチすることが可能になります。

他にはパスポート所有者が人口の約10%と言われる中国本土に対して、Vponビックデータにより中国パスポート所有者+訪日関心層を掛けあわせてターゲティングを行うといった事例もあります。

最後に、3200万人(2018年)の訪日観光客が2020年には4000万人、2030年には6000万人と予測されており、中期的に成長する市場に向けてビッグデータを活用したインバウンドマーケティングの重要性をあらためて語りました。

 

「アジア最大級のトラベルDMPのデモンストレーション」
Vpon Big Data Group本社のデータサイエンティストであるLuke Changから、より詳細な内容とトラベルDMPのデモンストレーションを行いました。

上記は世界の旅行者の国別の移動経路です。ここから、中国本土の旅行者はどの国にいつ旅行したのか、日本からはどの国へ旅行しているのかなど、国を選択すれば容易にデータを見ることが可能です。

上記は東京の地図になりますが、インバウンド旅行者がどこを訪問しているのかが3Dマップ上で明確に示されています。もちろん今回の会場の福岡・博多エリアも同様に見ることができます。

 

「データの正確性」
VponのトラベルDMPでは、様々なデータを保有しています。そのため、旅行者の旅行頻度、滞在日数、日本に滞在しているかどうか、どのアプリを利用しているか、などが把握できます。購入データではどの商品をいくらで買ったか、時間、場所、デバイスを含めて把握することが可能です。さらにはオフラインでの購入情報とオンライン上の属性情報と掛けあわせて、精度の高いアプローチが可能です。

なお、国情報の観点でいうと、実は言語情報だけでは出身国の特定が難しい場合があります。なぜなら英語を利用しているからと言って、アメリカ人なのか中国人なのか台湾人なのかが区別がつかないからです。そういう意味では出身国のデータひとつ取ってみても正確性は重要な要素となります。

そしてこれらのデータを元にマシンラーニングによる予測モデルも充実しており、属性の推定、不正検知のモデル、オーディエンスの自動クラスター化などが例として挙げられます。この機会学習による予測と人間による知見を複合させることで、より困難な課題を解決していくことが可能となります。

 

「さいごに 〜ゲストスピーカーのご紹介〜」
福岡で開催されたVponビッグデータインバウンドワークショップ九州ですが、ジャパンショッピングツーリズム協会の新津様(左から2番目)には、「デジタルマーケティングにまなぶインバウンド攻略のヒント!」と題してショッピングを軸とした訪日ゲストとの接し方について語っていただきました。日本政府観光局の吉田様(右から2番目)には「日本政府観光局が進めるデジタルマーケティングの活用と今後の展望」と題して今後も伸び続けるインバウンド市場を中心に語っていただきました。

写真左より、Vpon Luke Chang、ジャパンショッピングツーリズム協会 新津氏、日本政府観光局 吉田氏、Vpon篠原
会場の様子
Vponメンバー。後列左よりLuke、有田、篠原、吉備、伊藤。前列、会田
ワークショップ終了後の名刺交換の様子

■登壇ゲスト

一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会 事務理事/事務局長

株式会社USPジャパン 代表取締役社長 新津研一様

日本政府観光局(JNTO)グローバルマーケティング部 デジタルマーケティング室長 吉田憲司様

※当記事は2018年6月の情報をもとに構成しています。掲載内容、所属団体、部署名、役職名等は、セミナー開催時のものになります。

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