■ はじめに
観光目的の海外旅行は制限が解けていない状況が続きますが、ビジネス目的から日本と各国の間で段階的に受け入れの協議が進み始めています。まだ予断は許さない現状ではありますが、世界的に見るとコロナ状況が安定しているアジア地域(特に台湾、中国など)は最も早い回復が想定されています。香港についても昨今の2次感染が発生する前は台湾と同様に安定した状況が見られていました。
台湾政府(交通部)では10月から国際観光を開始するロードマップを掲げ(※1)、大阪なども同時期からの訪日客受け入れを想定したロードマップを発表しています(※2)。日本政府観光局(JNTO)や京都市観光協会についても、時期は明記していませんが国内旅行の活性化の次に海外への訪日旅行の需要喚起および訪日客の受け入れを想定したロードマップを公開しています(※3※4)。
■2020年9月10月のアジア各国の祝日カレンダー
観光という意味では約3ヶ月後の2020年10月前後の中華圏の国慶節の連休が、最も直近のスケジュールとなります。同じ中華圏であってもそれぞれ連休事情が異なっていますので、ターゲットとする国や地域に合わせた検討が必要となります。ということで、各国の祝日カレンダーをみてみましょう。
図:アジア各国インバウンドカレンダー2020年9月10月
・台湾
台湾では、中秋節を中心とした10/1-10/4(人によっては9/27から)が連休となります。
10/10の国慶日を中心した連休では10/1-10/11で休みを取る人や有給を使わずに10/9-11で短い連休となる人などがいます。
・中国
中国では、10/1と10/2の国慶節を中心に10/1-10/8もしくは10/1-10/11の大型連休となる人もいます(10/9を有給にした場合)。
・香港
香港では、10/1と10/2の国慶日と中秋節を中心にして10/1-10/4の連休となります。前後に有給を取る場合は、9/30-10/4の連休または10/1-10/5が連休となります。
香港ではさらに10月末の重陽節の祝日を中心にして10/24-26が連休となります。または10/23-10/26や10/24-10/27といった合わせ方もあります。
引き続き、先を見据えたインバウンド対策を検討される方のご参考になれば幸いです。
・参照
※1: トラベルWatch「台湾、10月から国際観光を段階的に開放へ」
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1253104.html
※2: 大阪日日新聞「観光需要回復へロードマップ、大阪観光局」
https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200602/20200602033.html
※3: トラベルボイス「日本政府観光局にインバウンド復活へのシナリオを聞いてきた、3段階の訪日PRから各国の海外旅行再開見通しまで」
https://www.travelvoice.jp/20200703-146559
※4: 京都市観光協会HP「ウィズコロナ時代への適応を目指した 京都観光における事業展開(ロードマップ)について」